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株式会社ディジタルメディアシステム

「eCTD申請に向けたガイドライン作成」から初めての『eCTD正本による初回申請とライフサイクルを経て製造販売承認取得』まで!
- 旭化成ファーマ株式会社様

2013年秋、 旭化成ファーマ株式会社様にて、初めてのeCTD正本申請に向けたプロジェクト・チームが発足され、社内向け「eCTD申請への啓発活動」から「eCTD作成手引き(ガイドライン)作成」を第1ステップとして活動を開始されました。
第2ステップでは、eCTDを学ぶ為のトレーニングとLORENZ docuBridgeによるeCTD 作成プロセスにより、学びながら電子化に慣れることを目的とし、第3ステップにてターゲットとされた品目の初回申請(0000)を2015年前期内に達成し、0001/0002と2回のeCTDライフサイクルを経て、2016年に医薬品製造販売の承認を取得されました。
このプロジェクト・チームの取り纏めをされた臨床開発センター 臨床計画部(現 マーケテイング総部新製品企画室)田中 聡様にインタビューをさせていただきました。

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(左から)小出様、米田様、鈴木様、大野様、入江様、大橋様、田中様、小池様
Q1:
初めてのeCTD正本による医薬品製造販売承認の取得、おめでとうございます!!
プロジェクト・チーム発足時から製造販売の承認を取得されるまでを振り返っていかがでしたか?

(田中様):ありがとうございます。DMS様のご支援により無事に承認を取得できましたことを深く感謝申し上げます。
弊社では、今回が初めてのeCTD申請ということで、申請に向けた準備をするためのプロジェクト・チームをDMS様と業務委託契約を結ぶ約1年前に発足いたしました。プロジェクトでは、弊社にあるシステムを利用しガイドラインを作成するところからのスタートとなり、同時に、社内のeCTD申請に関する啓発も進めていなくてはなりませんでした。我々は、eCTD申請のガイドライン作成、eCTD申請に向けた組織体制の確認、弊社に導入されているドキュメント作成ツールおよび管理システムの利用適否、申請資料作成に関するその他のガイドライン類の整理などを行い、また、社外の情報収集に努め、勉強会などを開催しeCTDの研鑚を深め、分らないなりにもeCTD申請のガイドラインのベースとなる骨子を作成いたしました。しかしながら、それが本当に運用できるものなのか、机上の空論となってしまうのではないか、といった不安は募るばかりで困惑している時期がございました。しかし、2013年にDMS様と業務委託契約を締結してからは、その骨子がどんどん資料等に具体化されていくことで、少しずつ不安が解消していきました。プロジェクト業務に自信がもてるようになってからは、どのように社内に啓発していくか、いかに高品質でスムーズなeCTD申請ができるかに意識がシフトしていきました。

弊社にとって、eCTD申請のガイドラインと業務ワークフローを作成し、遅滞なく予定通りのスケジュールで申請し承認を取得できたことはこれまでにない十分すぎる成果となりました。また、プロジェクト・チームにとっては、不安に思っていたeCTD申請に対して、DMS様と一連の業務を進めていく中で、安心感をつぎつぎと与えてくださったことが、その後の活力につながっていきました。本当にありがとうございました。

Q2:
医薬品承認申請のプロジェクトには、いろんな部署の方々が参画することになります。
組織を考慮しながら、eCTD作成のワークフローを確立されることは大変な苦労だったと思います。そのときのエピソード、お聞かせいただけますか?

(田中様):DMS様からコンサルテイングを受ける段階で、世の中のeCTD申請の動向はかなり進んでおり、弊社のギャップを感じるようになりました。その中で、弊社ではこれまで申請資料の作成は臨床部門が取り纏めていましたが、そうでないケースが多いことを知りました。そのため、弊社にはその体制がないことがeCTD申請を進めていく段階で一つのハードルとなるだろうことが想定されました。

その解消に向け、eCTD申請業務を見える形で認識してもらうために、eCTD申請のガイドラインとワークフローのドラフトを、申請に関わる関係者にレビューしてもらいました。更に、その関係者に向けたDMS様主催での5回のトレーニングでは、eCTDの雑学から始まり、ガイドラインの実装、申請作業の実務を勉強し、自らがeCTD申請資料を作成し進める必要のあることを意識し、また、全体像を俯瞰することができるようになったと思います。そこで、自ら作成したドキュメントのサブミッションレディ化とeCTD編纂の確認を作成部場でそれぞれ責任を持つことで作業を進めるという、弊社特有のeCTD申請作業ワークフローを作ることとしました。

窓口は各部場の作成責任者とし、ドキュメントの適正確認についてはDMS様と直接やり取りをすることで業務を進め、そのやり取りをその他の作成責任者全員で共有するという方法で進めました。これが実はうまくはまり、大きな問題も発生せず、また、抵抗もなくスムーズに業務を進めることができました。しかしながら、本来であれば窓口を一本化することの方が業務の複雑化を防ぐために重要なことで、今後の弊社の課題であると考えております。

Q3:
ガイドラインを作成し、実際のeCTD作成業務を実施された際、気になった点やギャップなどありましたら、お聞かせください。

Placeholder image(田中様):ガイドラインのドラフトを作成するに当たり、弊社特有のスキームが必要である可能性もあることから、コンサルテイングを受ける段階で、最新のeCTD申請の動向を鑑みた上で、弊社でできることをうまくガイドラインやワークフローに反映していくことを試みました。そのガイドラインのドラフトに従って、実務運用を進めながら、ガイドラインを都度改訂していく方針で進めることとしました。

しかしながら、最初の想定が良かったのか、実際は当初立てたガイドラインとは大きく変わりませんでした。組織体制や導入したドキュメント関連システムについては急に変えることはできませんが、うまく業務の中に取り込むことができましたし、初めてのドキュメント提出時には規制要件に対する不備は多少あったものの、ワークフローの一部を見直すことで問題が早期に解消されました。更に、電子QCおよび規制要件チェックについての弊社内での整備は出来上がっていましたが、弊社の要件チェックが想定より厳しいことが分り、弊社の要件設定を用いず、docuBridgeでの設定に従うこととしました。その結果、実際の申請資料作成時には、ドキュメントの電子化を強く意識せず、申請書自体の内容の充実化に注力できたことは、結果として、大きく申請業務の効率化が図れたものと考えています。

Q4:
eCTD申請の際には、弊社「プレミアムeCTD編纂サービス」をご利用いただきました。外部の持ち込みPC検査など、社内規程をクリアすることにもお時間がかかりましたが、本社と遠隔である研究所にアップロード&eCTDレビューの端末をそれぞれでご利用いただきました。このサービスに関するご感想をお聞かせいただけますか?

(田中様):eCTDに関するプライベートセミナーに参加した際に、eCTD編纂はdocuBridgeを利用することで、困難なく申請作業を進めることができることを知り、eCTD申請は想像していた以上に敷居の高くないことが分りました。それらを、申請に関わる関係者にまず伝えていく必要があるだろうということで、実務トレーニングでは実際の編纂業務シミュレーションを行いました。その結果、全員がdocuBridgeでいかに簡便に作業できるかを認識したと思います。

また、管理すべき資料はeCTD構成を考える際に利用したeCTD管理表のみで、内容とその使用方法も難しいものではありませんでした。管理表の授受は電子上でタイムリーに行われ、構成するドキュメントの名称、格納時期、ドキュメントのステイタスなどを明確にすることのみのやり取りで全ての編纂が進んでいきました。ドキュメントも編纂もdocuBridgeシステム上で管理されていることから、DMS様と弊社の両者でタイムリーに作業が確認でき、経験のない我々でも編纂時のチェックは極めて簡便で常に迅速に作業ができました。何千ページもある資料で、外部リンクが多く張られているものでさえ、半日でチェックが終わったほどです。

更には、ドキュメントの編纂管理が難しいといわれる、ライフサイクルについての対応も、申請時と同様で、専門協議の2か月前くらいに残りの作業スケジュールを詰めるだけで、何のストレスもなく改訂後のeCTDを提出することができました。編纂チェック用の外部PC持ち込みに対する社内のセキュリティ管理上の問題への対処は多少時間がかかりましたが、大きなハードルであったとは考えていません。逆に、eCTD申請に関する一連の作業の方に時間を取られ、戸惑うのではないかとの懸念があったのですが、実際作業を進めてみたらこんなに簡単にできるものかと、拍子抜けした位でした。

Q5:
最後に「今後の課題」などございましたら、お聞かせください。

(田中様):今回のeCTDガイドライン作成から承認までの一連の作業が極めてスムーズに効率よく進めることができたのはDMS様の多大なるご指導とご尽力の賜物と本当に感謝しております。今後は、今回の申請業務の成功をもって、次のテーマにこのナレッジを引き継いでいきたいと考えています。また、別の機会でDMS様と一緒にお仕事ができる日を楽しみにしております。本当にありがとうございました。

ご多忙中にもかかわらず、インタビューにお応えいただきありがとうございました。eCTD申請をする上で、製薬会社様の複雑な組織を学ぶことができ、eCTD編纂のサービスを提供している弊社にとっても大変価値のある経験をさせていただきました。この貴重な経験を活かし、お客様に喜んでいただける新たなサービスを構築して参りたいと切に思います。

(2017年1月現在のものです)

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