eCTD v4.0への挑戦!(2022年8月)-第一三共株式会社様

2022年、LORENZ docuBridgeオンプレミス10周年を迎えられた第一三共株式会社様が、4月より受付が開始された『eCTD v4.0への挑戦』を参考提出にて8月に実施されました。

前年5月〜7月に実施された「eCTD v4.0パイロットテスト」に、LORENZ docuBridgeの「Publishing Module eCTD v4 JP」対応であるバージョン21.1を利用して参加され、申請電子データ(試験データ:CDISC)の取り込み機能を改良したLORENZ docuBridgeバージョン21.2にシステム更新した直後の挑戦となりました。

『eCTD v4.0への挑戦』について、担当された開発薬事推進部の方々にインタビューいたしました。

Q1:
eCTD v4.0の提出を決意されたきっかけを教えていただけますか?

A1:eCTD v4.0では、日本ローカルのPDFファイルの規格が改められ海外の関連会社と同一にすることが可能になるため、受付開始以前から早い段階での移行を目指していました。今回は、5月に申請する予定のちょうど良いサイズ(効能追加)のパッケージがあったので、feasibilityテストとして最適だと判断しました。

Q2:
参考提出は、eCTD v3.2の正本提出と並行した作業だったと推測しております。どのように計画し、実施されたのでしょうか?

A2:参考提出は、申請予告から審査終了までの間いつでも提出予告及び提出、提出予告の取り下げができるので、承認申請と並行してv4.0を作成することは計画段階から考えていませんでした。docuBridgeは同一のソフトウェア上でv3.2もv4.0も編集ができるので、受領済みのv3.2正本申請のパッケージからノードをコピーするなどして、労力の軽減を図りました。なお、後述する事情により、当初予定よりは提出が遅くなってしまいました。

Q3:
eCTD v4.0では、これまでゲートウェイの別送信であった『申請電子データ(試験データ:CDISC)』の取り込みが、eCTD v3.2との異なる点として、大きなインパクトであると思います。作成時に苦労された点などお聞かせいただけますか?

A3:最初は、v3.2の申請をなぞるように方式2で申請電子データとeCTDを別々に提出する予定でしたが、パブリッシュ時のエラーやワーニングがdocuBridge上の操作によるものか付与すべき属性の誤りによるものなのかを区別することが難しく、作業の見通しをよくするため途中から方式1に切り替えました。さらに、CDSICデータではない申請電子データの構成と属性入力方法に直観に反した挙動があり、dmsさんにアドバイスをいただいて解決しました。なお、パイロットテストで使用したバージョンより申請電子データの取込がファイルシステムからのドラッグアンドドロップで済むなど、工数を減らす改良がされていました。今後は、申請電子データを含むm5のノード表示方法についてサブミッションワークベンチの改良に期待しています。

本年度始めの段階で我々が導入したdocuBridgeのバージョンは21.2(2021年10月リリース)だったため、その後に改訂された実装ガイドやコントロールドボキャブラリがシステムに反映されていませんでした。そのため、正しいreceiver.device.id.itemの属性や、contextOfUse.code@codesystem、referencedBy.keywordDefinition@codeSystemを出力することができません。パブリッシュ後のsubmissionunit.xmlをメモ帳で開いて、これらの値を手作業で置換することになりました。なお、この作業には、PMDAが提供してくれている検証ツールが大いに助けになりました。

Q4:
これからeCTD v4.0に挑戦される方々へのアドバイスをお願いできますか?

A4:docuBridgeでv4.0を作成するのであれば、実装ガイドやコントロールドボキャブラリの改訂版を取り込んで利用できる、21.2より新しいバージョンで取り組むことをお勧めします。また、m5の属性入力機能は改良予定があると伺っていますので、それが実現してからでも良いかもしれません。さらに、今年度の後半には、製薬協電子化情報部会やeCTD研究会からv4.0に関する情報提供があると思いますので、それらを参考にされるのも良いと思います。なお、参考提出は必ずしも申請前に予定を立てておく必要はないので、最初は申請に差し支えないタイミングで、実際に申請したパッケージを元に気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。

「eCTDv4.0への挑戦!」という貴重な体験談をご提供いただき、ありがとうございます。貴社が、eCTDv4.0の仕様を熟知いただいているからこそ成し得た「挑戦」であったと敬服いたしております。
LORENZ社と弊社のチャレンジは、定期的に更新される「国内実装パッケージ」への対応ですが、年2回のリリース(4月末、10月末)のみならず、マイナーバージョンによる対応も視野に、お客様により使いやすいdocuBridgeを提供して参りたいと思います。

(2022年9月現在のものです)

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