eCTD編纂システム LORENZ docuBridge

docuBridge

LORENZ docuBridge®は、30年以上にわたりライフサイエンス業界のキープレイヤーであるLORENZ Life Sciences Group(LORENZ社)が開発したグローバル対応のeCTD編纂システム(サブミッション・マネージメント・システム)です。

LORENZ docuBridge®には、ユーザー向けに以下の2つの主な機能があります。
「docuBridgeエクスプローラ」は、ドキュメントやアプリケーション/サブミッションを検索/管理する機能で、作成、変更、削除、インポート等の事象が発生した際にシステムが自動作成する属性情報と、ユーザーによる入力や変更が可能な属性情報があり、監査証跡レポートとして出力が可能です。
「サブミッション・ワークベンチ(SWB)」は、アプリケーション/サブミッション等を編纂するための「編集モード」と、レビューのための「表示モード」を用意しており、両モードとも「docuBridgeエクスプローラ」から起動します。

仕様の更新

LORENZ社は、年2回(4月末、10月末)のリリース時、各規制当局の仕様変更に対応することに日々努力しております。

【アップデート情報】

2024.11.14  NEWS
以下の情報を更新しました。
  • 2024年10月末にリリースしました「LORENZ docuBridge FIVE 24.2」の新機能ハイライトはこちら
2024.05.01  NEWS
以下の情報を更新しました。
  • 2024年04月末にリリースしました「LORENZ docuBridge FIVE 24.1」の新機能ハイライトはこちら
2023.11.15  NEWS
以下の情報を更新しました。
  • 2023年10月末にリリースしました「LORENZ docuBridge FIVE 23.2」の新機能ハイライトはこちら

新機能ハイライト

eCTD 4.0との互換性

docuBridgeでは、フォーマットを変更するだけで、eCTD v3.2の文書を新しいeCTD 4.0バージョンで簡単に継続できるようになりました。docuBridgeは、すべての変換を自動的に処理し、バージョン間のドキュメントの更新、置換、マージも可能です。これにより、プロセスが合理化され、サブミッションの管理がより効率的になるとともに、新しいeCTD v4.0フォーマットとの完全な互換性が実現します。

ドキュメントウインドウに戻る/進むボタンの追加

webAccess Submission Workbenchは、ネイティブのdocuBridgeクライアントでサポートされているのと同じように、ナビゲーションバーで「戻る」 と「進む」ボタンをサポートするようになりました。

文書監査証跡タイムライン: すべての変更の表示

新しいAudit Trail Timelineは、ドキュメント、シーケンス、検索など、選択したコンテンツアイテムに対するすべての変更を、タイムラインベースで包括的に表示します。柔軟なフィルターにより、日付範囲、イベントタイプ、属性、またはユーザーによって結果を絞り込むことができ、必要な情報を容易に見つけることができます。さらに、より詳細のために、選択したアイテムのDVO構造全体に関するすべての監査証跡を表示することができます。※DVO:Document Version Object の略

グローバル

(マルチ-フォーマットパブリッシング)

ICH(医薬品規制調和国際会議:The International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use及び各規制当局のIG(実装ガイド:Implementation Guide)に準拠したパブリッシングモジュール(eCTD, NeeS, HTML, PDF等含む)をご用意しており、必要に応じて、新たなモジュールの追加が可能なシステムです。
グローバルにて、eCTDフォーマットの義務化が加速化しており、欧州や米国の仕様変更は、 eCTDバージョン(v3.2.2, v4.0)に限らず、新たな仕様(UUIDやファイルリユース等)を盛り込んだバージョンの更新が適時実施されております。


eCTD v3.2.2 Specification
RegionDTD/SchemaSpecification
Document
Validation
Criteria
各当局の
リンク情報
ICH
US
JP
EU
CA
CH
CHN
AU
TH
GCC
JOR
ZA
KOR
TWN
ECOWAS

eCTD v4 Specification
Accept DateICHRegion
StartEndIG Ver.CV Ver.IG Ver.CV Ver.Criteria Ver.
JP 2023/11/01 2099/12/31 1.5
(2022-03)
5.0
(2022-03 )
1.5.0.4
(2024-01)
2024/01/26
Update版
国内チェック項目一覧 v1.5.0.1

(注意)リンク情報は、予告なく変更されることがございますので、ご容赦ください。

なお、以下のeCTD以外のフォーマットにも対応しています。
・EAEU Support Schema Version 1.1.0
・Chinese eSubmission v1.0 specification

相互運用性

(チームコラボレーション)

各種CMS(コンテンツ・マネージメント・システム)との接続により、バージョン更新や属性(アトリビュート)情報の共有などシームレスな運用が可能です。

ウェブ対応のアドミンパネルによるユーザー権限管理、グループ設定など、各役割(コンパイル、プロセス、レビュー、ビュー)に合わせた環境や運用の設定が可能です。
また、「ドラフト」や「レビュー」、「承認」、「ロック」など、コンテンツのステータスをコントロールするカスタムプロシージャー機能や監査証跡レポートの出力機能、アプリケーション/サブミッション編纂時の複数ユーザーによる同時編纂機能やドラッグ&ドロップによる文書間リンク作成、海外ブランチとのデータ受け渡しに利用され始めたeCTD/NeeSフォーマットのインポート機能など、多彩な機能が満載されています。

LORENZ docuBridgeがサポートしているCMSは下表のとおりです。

CMS NameSupport CMS Version
DocumentumDocumentum REST API OpenText Documentum 21.2
OpenText Documentum 20.4
OpenText Documentum 16.4
Documentum 7.2
D2 (on Documentum) D2 is integrated via Documentum Connector.
CARA (on Documentum) CARA 3.11 (via REST API)
Integration via Documentum Connector.
CARA CARA v5.10 (API Version 5.10.1.0)
CARA v5.8 (API Version 5.8.2.1)
CARA v5.7 (API Version 5.7.0.2)
CARA v5 (API Version 5.3.6)
SharePointSharePoint (Native) SharePoint Server 2019
SharePoint Server 2016
SharePoint Server 2013
SharePoint in Microsoft 365 SharePoint (‘classic SharePoint’ view)
Veeva Vault Veeva Vault 24R1
Veeva Vault 23R2
Veeva Vault 21
MasterControl JSONBridge API MasterControl 2019.3
QUMASDocCompliance DocCompliance v4.8
DocCompliance v4.7
DocCompliance v4.6
DocCompliance v4.5
DocCompliance v4.4
Interfaces MyQUMAS v5.1
MyQUMAS v5.0
MyQUMAS v4.4
MyQUMAS v4.2
LiveLink/OpenText REST API OpenText CS 20.3
Optimal Systems ECM OS-ECM 8.0
OS-ECM 7.0
GLAMS GLAMS 5.1
PhlexDMS (PhlexRIM) PhlexRIM v2.2.1
Ennov Ennov 9.4
Ennov 9.2
Egnyte Egnyte API v1

ライフサイクル

ライフサイクル管理(LCM)は、初回申請時提出後、改訂が発生した際に、そのアプリケーション/サブミッションに関連する申請資料ファイルに対して、追加、変更、削除などの属性情報を管理することができ、初回時に付与されたリンク情報も同様に変更管理が可能です。
また、個々の申請資料ファイルの変更履歴が表示でき、アプリケーション/サブミッションのシーケンス毎の表示やデルタスライダーによる差分のみの表示も可能です。

node contents
node contents

日本固有の「疑似リプレース*1」は、LinkAnalyzerを利用することにより、簡便に設定が可能です。

バリデーション

(LORENZ eValidator)

docuBridge

LORENZ eValidatorは、世界中で数千以上のダウンロード数を有するマルチサブミッション・バリデート・ソフトウェアです。
各規制当局が定めたクライテリアに対応しており、パブリッシングモジュールと同様に必要に応じて、プロファイルを追加することができます。

LORENZ eValidatorは、PDFファイル分析や参照ファイル、 XML解析、ICHバックボーンなど、ルールとしてカテゴリーに分け、エラーレベルが定義されたプロファイル(Criteria番号含む)を地域ごと(EU、US、JP、CA、CH、ZA、TH、AUなど)を用意しています。

eValidator

LORENZ docuBridgeをご利用のユーザー様は、LORENZ eValidator機能が搭載されており、パブリッシング時にバリデート機能が動作し、検証結果のレポートを出力します。

eValidator

【日本仕様のeCTD v4の場合】
LORENZ eValidatorは、PMDAより提供される国内実装パッケージ内の「eCTDv4.0国内チェック項目一覧」をベースに検証いたします。異常を検出した場合、 ID(例:JP-eCTD4-001)を含めたレポートを出力します。

eValidator

また、 Adobe Acrobatがインストールされていない環境でも「バリデーション・ルール:文書のPDFファイルに、注釈が付与されていないこと(JP-eCTD4-029)」をチェックすることができます。注釈を検出した場合は、PDFの一覧および注釈内容とページ数をレポートとして出力します。

eValidator

日本固有な仕様 ①

(LinkAnalyzer)

docuBridge

LinkAnalyzerは、LORENZ docuBridge®との組み合わせにより、日本固有の疑似リプレース*1を検知することができるソフトウェアです。
日本において、 eCTD申請規定に定められたライフサイクル時のリプレースにより派生するリンクの再設定とコンテンツに変更のないリプレース(疑似リプレース*1)を、LinkAnalyzerは、リンク情報のデータベースを分析し、リストアップします。

LinkAnalyzerは、LORENZ docuBridge®のユーザーだけが恩恵を被ることのできるソフトウェアです。LORENZ docuBridge®サーバーは、ハイパーリンクの情報をデータベースに格納していますので、リアルなリプレースにより生じる疑似リプレース*1をLinkAnalyzerは検知することができます。LinkAnalyzerのリストを基にLORENZ docuBridge®で対象となるファイルのリンク再設定とパブリッシュ(eCTDパッケージ作成)時の疑似リプレース*1対象ファイルを設定する操作が容易に行えます。

通常、疑似リプレース*1を検知するために、eCTDの作成と同時にExcelシートなどで文書間リンクをリスト化し、ライフサイクル時に差し替えられるファイルから対象ファイルを確認しなければなりません。そのため、大変労力がかかる作業となり、ヒューマンエラーを引き起こす原因にもなり本来のライフサイクル作業にも影響を及ぼしてしまいます。その点、LinkAnalyzerは、ソフトウェアが短時間で疑似リプレース*1を検知し、操作もとても簡単(マウスの操作)で作業効率のアップに貢献します。

LinkAnalyzer
LinkAnalyzer

疑似リプレース*1:LORENZ docuBridge®の呼称であり、日本固有の仕様であるライフサイクルのリプレースによって派生するリンクの再設定によりコンテンツに変更がない「疑似」的なリプレースのことを示します。(以下の図を参照ください)

LinkAnalyzer

eCTD v4とは

2015年12月、ICH M8専門家作業部会にてStep4合意のガイドラインに基づき、日本国内向けeCTDv4.0実装ガイドが、2017年7月「電子化コモン・テクニカル・ドキュメント(eCTD)による承認申請について」(平成29年7月5日付 薬生薬審発0705第1号)の通知として発出され、2020年2月(令和2年2月19日付 薬生薬審発0219第1号)と、2022年2月(令和4年2月18日付 薬生薬審発0218第4号)の改正後、同年4月より当局による受付が可能となりました。

特徴として、日本仕様のv3.2.2と大きく異なる点:

 
「XML仕様差分インスタンス」(CTDツリー構想の表示にビューアのシステムが必須)
 
「用語のコード化(CV:コントロールド・ボキャブラリ)情報のマスタ化」
 
少階層のフォルダ構造」
 
「属性値(原薬名等)が追加された情報(試験IDやタイトル等)を含むKeyword
 
「申請電子データ(試験データ:CDISC)を含めた提出」
 
「eCTD受付番号ライフサイクルのカウント形式」(和暦→西暦、開始番号「1」)
 
「関連申請:M1.13.1の提出省略可能
 
「改訂時のUpdate、n:nの文書の置換」
 
「カバーレター不要」(ただし、メディアによる窓口提出となった場合はv3と同様)など

さらに、当局より適時提供される「eCTD v4.0実装パッケージ」(Implementation Package)は、「ICH版」と「国内版」があり、改訂履歴を含むJP IG(実装ガイド)、JP CVOIDリスト等必要な文書やファイルが含まれています。eCTD v4申請時の担当者は、当局のダウンロードページにて最新版の確認が必要となります。

また、ゲートウェイ提出時に、別送信していた「申請電子データ(試験データ:CDISC)を含めたeCTDの提出に変わったことで、初版提出時のみ、以下が導入されました。

 
『方式1』: eCTD種別a)(通常の提出)
 
『方式2』「申請電子データ(試験データ):eCTD種別b)」「申請資料:eCTD種別c)」の順番で2回に分けて提出

日本固有な仕様 ②

(eCTD v4 JP Dataset Package)

eCTD v4からの課題である「申請電子データ(試験データ:CDISC)」の組み込みは、LORENZ docuBridge®のサブミッションワークベンチ(SWB)内、アウトライン(TOC)パネル上で、該当するノードを選択し、バリデーション済み(注1)申請電子データ該当フォルダを「バッチ割付フィールド」にドラッグ&ドロップすることで、フォルダ構造をそのまま取り込むことを可能としました。

(注1)「申請電子データ(試験データ:CDISC)を作成される担当部署もしくは、外部委託者にてバリデーション(JP SSFに記述された仕様に準拠済みであること)を完了させておく必要があります。

また、弊社にて開発協力しました『eCTD v4 JP Dataset Package』(別売:2022年4月末リリース)が、eCTD v3.2時のゲートウェイ送信に必須であったTSV(メタデータ情報)ファイルを活用して、Keyword情報をプロパティに一括で取り込むことができますので、手動入力で起きるヒューマンエラーを防ぐことができます。

同様にeCTDに取り込んだ情報をパブリッシュ後にリストアップすることができますので、申請前に「申請電子データ(試験データ:CDISC)の各担当者へフィードバックすることができます。

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